あままこのブログ

役に立たないことだけを書く。

文学フリマに行って来ました。

というわけで、先日開催された文学フリマに出かけてきました。
文フリ同人誌『maturing dead.』に掲載される座談会に参加しました - 斜め上から目線
僕が参加した『maturing of the dead』という同人誌は無事完売したそうです。まぁ、なんといってもあのルサンチマンハンターの新作が載っているんですから、そりゃ文フリ的には売れるに決まっているわけで*1、更にコアなファンを多く抱えるd:id:nuryouguda氏のモバマス評論まで載っているんだから、そりゃ売れるわなぁ。他の評論も結構面白かったし。特に編集長の土塊氏(d:id:dokai3)のまどマギ≒マクベス論っていうのはなかなか興味深かったり。ただ、それを援用するとまどマギって実はすごい近代的な物語で、逆に言うとそこに何ら「新しさ」はないってことにならないかな?とか思ったりしたけど。
今回買えなかったや、今回買って結構面白かったという人は、次回の大阪で開かれる文フリに『maturing of the dead』第2号を出すそうなんで、そちらの方に期待すればいいんじゃないかな。

文フリで買った本

実は僕は小説っていうのが全然読めない人間なので、文フリに来てもあんまり買うものがない人間なんですが、それでもtwitterのタイムラインに宣伝が流れてきて、ちょっと気になって買ったりタダで配られているのを貰ったりした本がいくつかあるので紹介。

悪いのはおれじゃないマガジン「サボイ」第2号

The SAVOY (savoyeditors) on Twitter
以前vol.0の時に参加したことがあるサボイ、今回は山手線の駅でブラっと降りてタダで暇つぶしするスポットを探す「都内暇つぶしスポット案内」と、カルピスと混ぜて美味しくなりそうな酒を探す「限界カルピス」、そして廃線レポなんですが、どの企画も事前準備なんか一切せずに行き当たりばったりで企画を進めていくグダグダ感が妙に面白くて、こういうのはこそまさに「商業原稿じゃ出来ない面白さだよなぁ」といえるんじゃないかな。

文/芸 vol.2

文芸批評研究会Blog
こっちはうって変わって結構マジメな文芸批評の同人誌。ただ、大学のサークルだけあってその質は結構担保されていて、特に「web漫画の『読み味』」や「文学から考える愛の言葉」なんかでは、ブログとかで大量に垂れ流される*2ような印象批評とは一味違う、きちんとした批評が味わえて、これもやっぱり文フリならではの表現だよなと思ったり。

「詩(リアル)」

二代目水嶋ヒロこと、d:id:enjokosaiが無料で配ってたフリーペーパー。
いやもうこれ、感想を言うとかそういう次元のものではないよね。文フリ会場でモナリザを売ったりしているパフォーマンスを含めて、何かもうすべてをおちょくっているというか。とうぜんそのおちょくりのなかには、そもそも「文フリで本とか売ったり買ったりしていること」自体もおちょくりの対象になっていたりするのだろうと、僕は誤解したりするけど。
ただ、彼のおちょくりがおちょくりでありながら、そんなに嫌な気分をしないのは、多分彼が自分自身を安全圏においてないからなのだろう。自分自身がとてもイタい存在になることを彼は恐れてないわけで、おちょくりなんだけど、しかしそのおちょくりはとても真摯なおちょくりだったんではないだろうか。
彼のような存在を受け入れる懐の広さもまた文フリの要素の一つであり、ぜひぜひこのままずっと参加し続けて、文フリの名物とかになったら面白いんじゃないかなぁと思ったりしました。

最後に、某雑誌について

婚活とかとことんどーでもいいよバーカ

*1:文フリの帰りのモノレールで読んでたんですが、ルサハンの部分は周りにモデルとなった人がいたら怖いなーと思って、家に帰ってからこっそり読んで爆笑してました。

*2:もちろん僕もそういう垂れ流しを行う一人なわけだけど