あままこのブログ

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劇場版まどか☆マギカ叛逆の物語、今すぐ見に行きなさい!

劇場版まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語、見てきました。

一言で言います。テレビ版まどか☆マギカを見た人間は、テレビ版見た時にどんな感想を抱いたとしても、絶対見に行きなさい。ここには、「あなたの望むもの」があります。

……最初はほんと、こんな文章書く気なんてさらさらなかったんですよ。元々テレビ版まどか☆マギカが大嫌いで、もう本当に気が狂ったかのようにずーっとまどか☆マギカの批判記事を書いて(12345)、今回だってホント如何に貶してやろうかとか、そんなことばっかり考えていたんですから。虚淵とか新房とかほんともうさっさと死ねばいいと、そればかり思っていたんですから。

しかしね、負けました。もうぐうの音もないぐらいの完敗です。映画を見ている時間中、僕の視線は画面に釘付けだったんです。そして楽しみ、悲しみ、そして唖然とし、心の底から「素晴らしい物語を見た!」と叫びたくなる、そんな気持ちになってしまったんです。

そして、この映画を見ようとしている人に忠告します。絶対ネタバレは見ずに、さっさと見に行ったほうがいいです!僕は、先程も述べたとおり、貶すつもりで見に行くつもりでしたから、事前にネタバレも多少読んで見に行ってしまったのですが……本当に、自分はなんと馬鹿なことをしてしまったのかと!ネタバレ見て、事前に防御姿勢がとれていたにも関わらず、それを突き抜けて衝撃を与えてくる力が、この物語にはあります。しかし、だからこそ僕は今ものすごく後悔しているんです。ネタバレを見ないで、防御姿勢なんか取らずにこの映画を見に行っていたら、本当にすごい衝撃を受けて、今僕に沸き起こっている感情が何十倍にもなっていたに違いないのに!と。だから、今この記事を読んでいる人は、ネットでネタバレを見てしまう前に今すぐ家を飛び出して1000円~1800円持って映画館に直行しなさい!もちろん、既にネタバレを見てしまった人もです!あなたが読んだそのしょーもないネタバレ文字列なんか吹き飛ばすような衝撃が、この映画にはあるんです!

ただ、それがどんな衝撃かははっきりとは言えません。いや、ものすごく語りたくて仕方ないんですよ。この映画を見た人は、絶対この映画について、自分の今まで見てきたアニメについての記憶とかを総動員して、自分がいったい何を見たのか、そして、自分たちが一体何を望んできたのか、考えたくなるはずです。ただ、それを公開の場で語るのは、もうちょっとだけ、待ちましょう。そして、時が来たら、思う存分語りましょう!

しかし、やっぱりちょっとだけ語りたいので、映画の内容には一切触れない。自分語りを少しします。これは、あくまで自分語りですので、映画を見る前の人はもちろん、見た後に読んだ人でも、この文章と映画の何の関係があるか、分からない人には分からないでしょう。今回の自分語りと映画に、僕の中でどんな関係があるかについては、数週間後くらいにガッツリネタバレする批評記事を書いて、明らかにしたいと思います。だから、それまでには、絶対に見に行けよ!。

自分語り

「世の中みんな狂ってる」って、中学生の頃からずっと思って、生きてきました。

笑顔を見せながら労働に励む大人たち、本当は、労働なんて辛くて厳しいもの、笑顔で出来るわけないのに、「お客様に奉仕することが私の喜びです!」みたいなことを満面の笑顔で言う。それを彼らが本気で言っているのか、それとも口先だけのことなのかは知らないけど、でも、口先だけのことだとしても、そんなことを(口先だけでも)言うよう強制されるような環境に居続けられるなんて、狂っていると思うし、もし本心からそういうことを言っているなら、ただただ狂っている。
そして、そんな大人たちで構成されている、この社会。これだけモノが溢れきって、もうそんなに人々を追い詰めて何かを生み出す必要なんて全然ないはずなのに、ひたすらに人々を追いつけて、生産性とか成長とか、そんなものを追い求め続ける。そういうものを追い求めて、人は幸せになったのかといえば、そんなことは全然ない。「明日幸せになるために今頑張るんだ」とは言うけれど、その明日なんて、全然こない。

そんな現実がいやになって、アニメとかマンガとかを見たり読んだりしてみる。そこでは、女の子たちが、この現実の絶望とは全く関係ない所で、楽しく遊んだりおしゃべりしたり、ああこれだ、これだと思う。これこそが、「人間」の真にあるべき姿なんだと、そんなことを思って、安心する。
でも、そんな世界にも、嫌な大人たちがやってきて、こんな嫌なことを言って世界を破壊しようとする。「そんなのはリアリティがない。現実には嫌なことだってたくさんあるんだから、それに耐えなきゃ」、「そんなんじゃゼロ年代は生き残れないよ。きちんと決断して、サバイブしていかないと」、「卵の殻を破らなきゃ」と。

そんな言葉になんとか抵抗しようとして、馬鹿な頭を駆使してなんとか、これこそが人間のまともな姿なんだ、君たちが住むその残酷な現実世界こそおかしいんだと、言おうとする。

でも、そもそも「まとも」ってなんだ?

この世の中でまともな、読むべきされている本を沢山読んでも、「働いたら負け」「成長なんてしなくていい」なんてことは書いていない。むしろ、世の中でまともとされている道徳はみんな、「働こう働こう!生きている意味を知るだろう」と、某アイドルグループの曲ばりに言ってくるし、「精神的に向上心のないものはばかだ。」とも言ってくる。

じゃあ、本なんてやっぱりまともなことは書いてないから、科学に頼ろう! と思う。でも結果は同じ。個体とか遺伝子とかっていうのは、みんな自分の分身を未来に残そうとするものなんだそうで、そういうことをしないような生き物は「まともじゃない」、そんなことを言う。

本も科学もどっちも頼れない?じゃあ多数決で決めてみよう。この曲がりなりにもみんな社会人として頑張ってる現実の世界と、ほとんど女の子ばっか登場しなくて、彼女らが一体どうやって今後生きていくかとか全然わからない、アニメのゆるふわ(笑)空間、どっちがまともだと思いますか?

……はい論破。まともじゃないのはどう考えても僕たちの方です。本当にありがとうございました。

じゃあ僕も大人になって、まともに生きようか。大丈夫、別に「まともじゃないアニメ」を見てたって、きちんと社会人の義務さえ果たしていればまともでいられるし。画面の向こう側の女の子の笑顔を思い出しながらなら、この辛い現実だって、生きていけるさ!







本当にそれで、納得したの?