あままこのブログ

役に立たないことだけを書く。

キミは眩しかったよ、はてな

と僕は言いますので、はてな村人の皆さんは「なんで過去形なのよ……」と言ってください。はい歌さん早かった。

なんか最近、またはてな村衰退論がはやっているみたいで

orangestar.hatenadiary.jp
p-shirokuma.hatenadiary.com
僕が一生懸命エヴァ
amamako.hateblo.jp
やらスタァライト
amamako.hateblo.jp
を書いている間に、はてな村では今日もまた「はてな村って衰退したよねー」という話題が流行っているようです。
まあ、僕も
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みたいに散々「今のはてなは駄目だなー」みたいなことを書いていたので、人のことは言えないんですが、しかしそれでもこう思っちゃうわけです
「そうやって楽屋落ち的な自己言及しかしなくなったから、衰退したんじゃないの?」
と。

はてな村の魅力(きらめき)とはなんだったか

僕がはてな村で記事を書き始めたゼロ年代頃は、記事を書くネタがなければ、とりあえずはてなブックマーク見たらなんか面白いネタが見つかって、それに対して記事を書けたんですと。良くも悪くも個性的なアニメ・ゲームの話題だったり、社会学とか心理学の最先端の話題だったりについて、独自の視点から新鮮なことを書いている記事を見て「自分ももっと勉強して、こういう話題について文章を書けるような存在にならなきゃなー」と思えたわけです。
でも、じゃあ今はてなブックマークとか見て、「あ、この話題面白いな。言及したいな」とかいう記事があるか。残念ながら、殆どないんですよね。あまりに頓珍漢なことばっかり書かれていて、「この話題についてきちんと書いてやらなきゃだめか……」と思うような記事はあります。でも、そういう記事に対して義務感からツッコミを書いてても、正直なんにも面白くはないわけで、結果「もーブログ記事書くのとか面倒だなー」となってしまうわけです。

読者の劣化はもちろんあるけど……

なんでそうなっちゃったか。受け手が劣化したというのももちろんありますよ。文章を読んでも「自分の陣営の味方か敵か」みたいなことしか気にせず、味方だったら称賛、敵なら罵倒するだけのブックマーカー。世の中の常識と違う考えに対して、「それは世の中の常識と違うから間違ってると思いますよ」みたいなクソリプしてくる読者。そういう連中の悪口なら、何万文字でも書き連ねられます。
でも、僕は思うんですよ。そういう読者しか育てられなかった、書き手の僕たちに責任はないのか?と

何も成長せず、同じような話題を繰り返している僕らは、書き手としては既に死んでいるのでは

つまり、「この記事に味方します/敵対します」みたいなことしか書かれないのは、そういうことしか書く能がない読者にももちろん問題はあるけど、そういう言及しか呼び起こさない記事しか書けなくなった、僕たち書き手にも問題があるのではと、思うのです。
具体的に言うなら、「それ、もう散々語られた話題じゃない?」みたいなことに対する記事ばっかになっていったのです。エヴァKanonAirがどうだのこうだの、非モテ非コミュは誰の責任だの、正直もう語り尽くしちゃったことを擦り続けている、そんな記事ばっかになっていった気がするのです。
もっと言えば、タコツボ化が、はてな村みたいな場でも進んで、「何でもかんでも語れるぞ」みたいな雰囲気がなくなり、「自分の専門はこれだから、これについてのみ語ります」みたいな人が多くなりました。そしてその結果、新しい発想、「この話題とこの話題を結びつければ、こんな新しい議題が出てくるのか!」みたいな発見がどんどんはてな村から消え、閉塞的になっていったのでは、ないでしょうか。
実際、はてなで未だにブログを書いている皆さんに聞きたいのですが、新しいアニメとかマンガとかゲームとか、あるいはバーチャルYouTuberとか「歌い手」とかと言った新しい文化に触れていますか?今話題の新書とか読んでいますか?そして、そういうところから新たな発見をしていますか?
そういう発見をして、そしてそれに触発されれば、例え読者がどんなにクソでも、「このことについて記事を書きたい!」という熱情が、記事を書くモチベーションになると思うんですよ。そして、そういう熱情によって書かれた新鮮な記事なら、そこからまた別の、新鮮な言及を生み出すはずなのです。

一旦自分が死んでしまっていることを受け入れろ、そしてそこから生まれ直せ

しかしそういうことを言っても「年を取った今更、新しい文化に触れるなんて面倒だし……」と思うかもしれません。ですが、そう思ってるあなたは、年を取ったとかそういうことではなく、表現者として既に死んでいるのです。「今更新しいものに触れなくたって、今までの人生の積み重ねがあるし……」とか思ってるかもしれませんが、幾ら今までの人生でなにか経験があったとしても、新しいものと触れなければ、その人生経験は、腐り落ちた、ゾンビでしかないのです。
まずは、そこで自分が一旦死んでしまったことを認め、生まれ直し、一から新しい文化に飛び込みましょう。そしてそこから、たとえどんなに稚拙でも、「新しいもの」を生み出そうと、あがくべきなのです。もしはてな村がもう一度輝きたいなら、書き手一人ひとりがそうやって自らを再生産しなきゃ駄目でしょう。
逆に言うなら、もしそれができないと言うなら、さっさと表現者として腹を切るべきなのです。