あままこのブログ

役に立たないことだけを書く。

ところで

表現規制にはもちろん断固反対な僕だけれど、↓のエントリには何故か賛同、とまではいかなくても共感しちゃうんだよなー
某エロゲ問題へのブクマコメントが怖い
で、何でかを考えてたのだけれど、結局主張されてる内容とかは無関係に、文章作法として優しい意見だからかなーって思った。声高に主張するっていう感じを受け取らなかった。
というのもさー、今回のレイプレイ問題の議論を追っかけて思うのは、みんなとてもこわいんだよね。ゲーム規制に賛成する人も反対することも、みんな口を尖らせながら「絶対○○すべき/しないべきである!」って言って、それに敵対する人たちを馬鹿とか屑呼ばわり。「お前らは女性の敵だ!」「お前らは自由の敵だ!」って、相手をとにかく攻撃するわけ。
もちろん、それがいけないことかって言われれば、それは別にいけなくないことなんだろう。自分の大切な信念のために闘う。大いに結構。「エロゲ―規制を認めたら他の自由もどんどん失われ、やがて日本は全体主義国家へ!」おおー、それは大変だ。「だから君も手を取って、僕らと一緒に闘おう!」うーん……
もしこれで僕が陵辱エロゲ―大好き!それがなきゃ死んじゃうっていう人間なら、きっと声高に叫ぶ側になる、それは当然だと思うんだよ。でも僕はそういうエロゲ趣味じゃないし*1、そういう僕からすると、声高に叫ばれれば叫ばれるほど、むしろなんかこわさを感じる訳よ。そこへ、こう(恐らく)女の子の、「エロゲ―ってやっぱりこわいよう」っていう、素朴っぽく聞こえる意見を聞くと、ふらふらーっとそっちに賛同したくなるってのは、理解されないかなぁ。僕が女の子の涙に弱いだけって話かもしれないけどw
いやでもさー、考えてもみなよ、こう、道を歩いてるときにいきなり署名を求められたとして、求めてきた相手が、Tシャツジーパンにリュックサックを背負っている、眼鏡のデブ男で、「表現の自由を守るためにご協力をぉっ!」って叫んで表現規制反対の署名を求めてくるのと、求めてきた相手が黒髪長髪の眼鏡っこで、胸に十字架のネックレス何かしていて、「もしよろしければ署名お願いします(にこっ♪)」って感じで、表現規制賛成の署名お願いするのと、どっちに署名しちゃうかって、信条的には前者であったとしても、後者でしょう。それで、「もしよろしければ、喫茶店でお話でもしませんか?」なんて言われたら、それが明らかな罠であることは分かっていても、ほいほいついてっちゃうよ僕は。*2
あー、なんか話がずれてるな(何で「僕の萌えシチュエーション」の話になってんだw)。これは、何が正しいとかって話ではなくて、僕の美意識の話なんだけどさ、それが自分にとって余程大事なものでない限り、僕は、声高に「○○であるべきだ!」って主張するよりも、おだやかーに「○○なんじゃないかなぁ、かな?」って話しかける方が美しいなあって思うって話。それで、他の女の子に「でもやっぱりそれは違うと思います!(バンッ)」なんて言われたら、「あ、うーんそうかもしれないねぇ……」なんて言って折れちゃう。その程度でいるのが良いよやっぱ。
以上、有益な議論には全くなりそうもない意見でした。

追記

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id:NaokiTakahashi いや、あのね、これで飯食ってるわけですよ。そりゃ本気で語りもするよ。人生の問題だもの。それが怖くてビビる程度の覚悟しかないのに、いい加減に他人の人生に口挟むなよ、とは思うけど。 2009/05/17

全く正当だと僕も思う。上記の書き手の女の子*3増田にも、そういえぱきちんと伝わるんじゃないかとも思う。「こっちはこれで飯食ってるんだ(ドンッ)!」って言えば、「ひっ、すみません……」とかって言って、自分の間違いを認めてくれるんじゃないかなと思う。それがきっと、正しい大人のやり方なんだろう。
でも、あくまで感情の問題として、女の子を叱ってるおじさんっつー図は、その女の子が叱られてる内容が仮に正しかったとしても、「なんかこわいなぁ、いやだなぁ」と僕は感じてしまう。それだけの話ですよ。だって、別に僕はその女の子が叱られることで何か利益を得るわけでもないもの。陵辱エロゲ―がプレイできたって別にうれしくもないし、id:NaokiTakahashi氏がそれで飯食えたって僕が飯食えるわけでもなし。
でも一方で、だからこそ僕はエロゲ―を批判する資格もまたないことを自覚してます。ていうかこの文章がエロゲ―批判の礎になるとかありえないでしょう?っていうか今回の文章はむしろフェミニストの方が烈火の如く怒りそうだし。

*1:何せ「ヤンデレ好き」だものなー

*2:っていうか、そういう始まり方のするエロゲ―とかないかなぁw

*3:敢えて「女の子」と言う。このエントリでは、「感情」について話していて、そして僕の感情においてこの書き手は「女の子」だから

いやいや

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  • id:y_arim まあなんでそんなに「女の子」に肩入れするのってことになると、amamakoくんの内面の問題になってきて突っつきがたい。 2009/05/17
  • id:lisagasu いま私は復讐復讐と病んでおきながらおっぱいに懐柔されたカタギリを後ろで見てるグラハムの気持ち/中身より態度を大事にするのは女の子にありがちな感情なのでamamakoさんが庇ってるのは自分の中の「女の子」だと思う 2009/05/17

そんな複雑な内面の問題じゃないですよ。要するに妖怪どっちもどっちで、戦略が悪く、まあでも僕の感覚を述べているだけで他意はない*1、そんな意見を述べているだけなんです。
まー内面の問題を言っちゃえば、僕はどっちかというと佐藤亜紀とかいう人の感覚*2に近くて、そもそもエロゲーなんてものの存在が認められているのが気持ち悪くて、僕もエロゲー二、三本持ってるけど、もしなんか法律で「エロゲー持ってる奴は全員女性を蹂躙しているから死刑!」なんて条文が出来たら、まーそうだよなーしょうがないよなーって感じで、とぼとぼと絞首台に歩いていくべきだろうって、そんな個人的な信仰を持っています。でもそれはあくまで個人的な信仰であって、他人にそれを広めようなんて意志すら持たないし。ここで言ってるのはそんな内面とかとも全く関係なく、ただ単に運動論の話ですよ。
というのも、なーんか今回のことについての反応を見て思うに、何でみんなそんな「イメージ戦略」とかいうことを一切考えずに規制反対とか声高に叫んでるんだろうって思っちゃう訳よ。もしかして、別にエロゲー規制とかを本気で阻止しようとかは思ってなくて、ただエロゲーを規制しようとする人を罵倒して、自分の中の嗜虐心を満足させたいだけなのかなーって、そんなことを件のブコメを見ているとついつい思っちゃうの。もし本当にそうなら別に良いんだけど、もしそうじゃないのなら、もうちょっと「外向きに」考えて物を言うべきなんじゃないかと。相手の感覚に同意しつつ、「でもね……」と理性的に諭す、そういう「理性的なエロゲー規制反対v.s.感情的なエロゲー規制賛成」っていう対立構図を作り出せる良い機会なのになーって、そう思ったの。でも今のままじゃ「感情的な2者の対立」って感じで、「結局こういう問題って言うのは感情でしか語れないよねー」って感じになって、そして感情論で言ったら「陵辱エロゲーに肯定的な人/否定的な人」のどちらかが多いか何て明らかなわけでさ。
もちろん、そもそも「理性的なエロゲー規制反対v.s.感情的なエロゲー規制賛成」とかいうステレオタイプを作り上げること自体いけないことだろうっていう意見もあるでしょう。そしてその意見は正論だと思う。エロゲ―規制反対派にも多種多様な人が居る。賛成派にも多種多様な人が居る。そういう認識をみんなが持ってくれて、そしてその多種多様な人々の意見の中から自分が正しいと思うものを選択する。そんなことをみんなしてくれたら、それはとても良いことだろう。
でも、それは良いことだけど、やっぱり夢想論だと思う。大衆はステレオタイプで物を見るよ。そんな多種多様な意見なんか一々聞かない、なんとなーく雰囲気で、どっちがどんな雰囲気かを見て、そしてその雰囲気で決める。そういう大衆に、どっかうめてんてんてーみたいに「絶望した!」なんて言うのも勝手だけど、だったらもうそこに希望はないよと。大衆が雰囲気で決めると分かってるなら、雰囲気をプロデュースすべきなの。それが、生き抜く知恵ってものなんだから。
最後に

  • id:KoshianX そういう「女性は守られるべきもの」というのがそもそも男女平等を阻害してる要因だと思うのだがねえ。いやそっちのほうが多くの人に望まれてる世界だからしょうがないんだけども 2009/05/17

これは最も。だから僕の感覚は原理的に男女平等を目指すフェミニズムと相容れる感覚でないから、このような僕の議論を礎にエロゲー批判が加熱するなんてことは絶対にないと思うので、みなさんご安心ください。

*1:id:toroop:20090501:p1

*2:[http://tamanoir.air-nifty.com/jours/2009/05/2009514.html:title]