あままこのブログ

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日本対ドイツ戦が反西欧・リベラルの旗印となった日

時代のメモとして。

昨日(2022/11/23)、ワールドカップの予選リーグで日本がドイツに勝利したわけですが、それ以降以下の画像が、インターネット上の画像貼り付け掲示板やTwitterで盛んに目にするようになりました。

img.2chan.net

4 22/11/24(木)15:09:45No.996782816
中東の野蛮な国家が欧州の先進的な思想を否定しやがった
極東の田舎者ボコすついでに我らの素晴らしい考えを教育してやろう

5 22/11/24(木)15:10:19No.996782956
>中東の野蛮な国家が欧州の先進的な思想を否定しやがった
>極東の田舎者ボコすついでに我らの素晴らしい考えを教育してやろう
ピコーン!
2-1!

31 22/11/24(木)15:29:14No.996787451
クソパヨクに阿って無様に負けてるのクソ哀れだな

35 22/11/24(木)15:29:57No.996787623
他国の文化に敬意も払えないアホどもが一丁前に伝道師気取りしてるの擁護する人って…

38 22/11/24(木)15:31:46No.996788066
差別は駄目だよって言ってる奴らが試合中に相手を舐めプして無様に負けるのいいよね

97 22/11/24(木)15:52:52No.996793086
欧州の感覚は知らんけどスポーツマンはスポーツで勝つのが仕事であって政治的なことは政治家の仕事だと思うんだけどな…

ドイツのこの口を抑えるアピールは、下記の記事で示されているように、カタールの同性愛・外国人差別を批判する意図があったわけですが
www3.nhk.or.jp
要するに上記の画像を示す人たちは、そういったドイツの姿勢を、「他国に自分たちの価値観を強要する態度」として批判し、そのようなドイツを日本が下したことで、「ざまぁみろ」という感情を抱いているわけです。

また、更にそこから「差別に反対するドイツを賞賛する日本のポリコレ・リベラル」についても、憎悪の感情が発露しており、以下のようなTogetterまとめが作られたりしています。
togetter.com

つまり、反ポリコレ・リベラルの中では

  • 西欧の価値観を押しつけようとするポリコレ・リベラルに毒され、スポーツに政治を持ち込む西欧
  • それぞれの国の文化を尊重し、スポーツに政治を持ち込まないカタール・日本

という対立の図式があり、そして昨日の日本対ドイツ戦は、にっくき前者を自分たち後者が打ち負かした試合として、喜ばれているわけです。

そしてそれらの見解を強化する材料として、いつもの「日本のサポーターは礼儀正しくて現地の人々に喜ばれている」という話や


カタールの人々が日本の勝利を喜んでくれた」という話が喧伝されています。
togetter.com

またサッカーが排外主義を呼び起こすのか

僕がこのような動きになぜ注目するかといえば、同じようにサッカーワールドカップが、日本の排外主義の火付け役となった事例が過去にあったからです。

2002年、日韓共催サッカーワールドカップが開かれたわけですが、そこでの韓国チームに対する嫌悪こそが、その後「嫌韓」と言う形でネットを席巻し、ネット右翼の源流ともなったと言われています。

ただ当時は、「所詮サッカーでの盛り上がりなんてたいしたことない」という見方が殆どで、ワールドカップによる排外主義の盛り上がりに注目していたのは、香山リカ氏などごくわずかでした。

では今回のカタールワールドカップも、2002年の日韓ワールドカップのように、「反西欧」の火付け役となるのか?その可能性は大いにあると考えるため、後に調べる人たちの参考になるように、ここにログを残しておきます。

追記(2022/11/25 12:11)

続き記事書いた。
amamako.hateblo.jp