あままこのブログ

役に立たないことだけを書く。

ジェンダー

「#ペドフィリア差別に反対します」について思うこと

なんか一部のSNS上で最近「#ペドフィリア差別に反対します」というハッシュタグが肯定・否定両方の意味で話題になっているそうで。 note.com ペドフィリア、チャイルド・マレスターと性的指向 /*! This file is auto-generated */ !function(c,d){"use stric…

自分がどう生きるかは、結局自分が決めるしかないのでは?―『21世紀の道徳』批判的書評

21世紀の道徳作者:ベンジャミン・クリッツァー晶文社Amazon著者のベンジャミン・クリッツァー氏(id:DavitRice)の論考については以前もこのブログで何度か取り上げたことがあります。 amamako.hateblo.jp amamako.hateblo.jp amamako.hateblo.jp 上記の記事…

「マイノリティに寄り添う」ということの曖昧さに潜む罠

女性向け下着ブランドの代表が炎上した件について、周囲の騒動をひとまず置いておいて、直接代表が書いた文章から考えてみる。togetter.com どんな性でも性的な魅力で異性を応援したってよくない? そしてわたしにはそもそもあの広告が性的とは感じられませ…

「モテない」ということが問題なのか、「『モテない』ことが苦しく感じる」ことが問題なのか

amamako.hateblo.jp 前回の記事を書き上げた後、 s-scrap.com 上記の記事で批判されている西井開氏の『「非モテ」からはじめる男性学」という本を読みました。「非モテ」からはじめる男性学 (集英社新書)作者:西井開集英社Amazonベンジャミン氏の記事を読ん…

男性から「ことば」を奪っているのは男性自身ではないか

s-scrap.com 「男性にも『ことば』が必要だ」という記事を読みました。上記の記事は、さまざまな論点があって、それぞれの論点で賛成できるもの・そうでないものが分かれるのですが、それに一つ一つ答えていくと長くなってしまうので割愛します。ただ、タイ…

問題は「広告表現」への責任を背負う覚悟が誰にも無いこと

www.huffingtonpost.jp 記事の内容について、「『見たくない表現』というけど、広告全体が既にほとんどの人にとって見たくない表現だよな」とか「『広告のジェンダー平等』とかいかにも電博あたりが考えそうなお題目」とか「『こういう女の子はエッチだな』…

「誰かが傷つく」という事実を、正面から受け止められるかどうか―エイプリルフールの同性婚ネタについて

www.huffingtonpost.jp この記事を読んだときに、最初に抱いた感想を正直に言うと「そんなことで傷つかれてたら何にも表現できなくなるわ」でした。ただ、何度も読んでいくと、「まあ確かに当事者には傷つく人も居るかもしれないな」とも、思うようになりま…

「男性は少女マンガを読まないか」論争について思うこと

なんか最近はてな・Twitter界隈では「男は少女マンガを読まないか」論争というものが盛んらしくて、一方の人たちが 「女は少年マンガも少女マンガも読むが男は少年マンガしか読まない。これはまさしく男たちが自分と異なる価値観のものを受け入れようとしな…

おじさんになっても常に「価値観のアップデート」をし続けなきゃいけない社会って、やっぱりキツいのでは

b.hatena.ne.jp なんか結構燃え上がってるようで。呼称問題というのは以前から結構ジェンダー界隈では話題になっていた問題であって、過去にはこんな記事もあったりします。 news.yahoo.co.jp 僕は、基本的には、家父長制を前提にした「ご主人」とか「嫁」み…

オタクとフェミニズム、なんでこんなに仲が悪くなっちゃったの?

なんかまた最近、女の子を描いた絵が過度に性的とかそういうはなしで、Twitterの方で炎上があった模様です。 www.asahi.com www.itmedia.co.jp こういう話題については、このブログでも何度か取り上げてきました。 amamako.hateblo.jp amamako.hateblo.jp am…

シーライオニングから考える「保守のフェミニズム」

「シーライオニング」という言葉がSNS上で話題になっています。どういう意味かというと、「自分の意見に反対する側を質問攻めにすることで、相手に嫌がらせしようとする行為」と、一般には捉えられているみたいです*1。 ところが、この「シーライオニング」…

ラブライブ!サンシャインのパネル騒動について―その輪の外へ、想像力を向けようよ

寿太郎みかん www.at-s.com ラブライブ!サンシャインのパネルの騒動についての、僕の考え。 僕の立ち位置について まず最初に行っておきたいのは、僕の立ち位置です。なぜそれを言っておきたいかといえば、この騒動は、それぞれがどういう立ち位置から意見…

少年ジャンプ・篠原健太氏の炎上について:作家は自由に描け、読者は自由に批判しろ……という原則論

要約 少年ジャンプの漫画家・篠原健太氏のTwitterでの「少年漫画の描写は少年を対象にしている以上、女性を不快にしてもしょうがない」という旨の発言が炎上 これに関連し「少年ジャンプの編集者はは『少年の心』が分かる人でないといけないので、女性は難し…

宇崎ちゃん献血ポスターに「間違った解釈」なんてあるのだろうか

要約 宇崎ちゃんの献血ポスターが女性を性的対象としているかしていないかについて「その解釈は間違ってる!」と証明することって、不可能なんじゃないの? そもそも「正しい解釈/間違った解釈」っていうのを決める絶対的に偉い人って、もういないんじゃな…

「広告」こそが、見たくない現実を暴く力となる(LOFTバレンタイン広告について3)

amamako.hateblo.jp amamako.hateblo.jp LOFTのバレンタイン広告について擁護の論陣を張ってきましたが、案の定ネット上では大不評です。 ですが、はっきり言うと僕はこれらの記事に批判をされればされるほど、むしろ逆に「あの広告は価値ある広告だった。撤…

LOFTのバレンタイン広告にたいする反応を見て、考え込んでしまう

LOFTのバレンタイン広告がネット上で炎上しているそうで。 www.huffingtonpost.jp twitterから引用すると、女性たちはこういう理由で怒っているそうです。 Loftさんのバレンタイン特設ページ、「女性は表面上仲良さそうでも、裏では皮肉を言い合い、ギスギス…

キズナアイの騒動に寄せて―アンビバレンツな態度をいかに保つか

なんかものすごく久しぶりに記事を書く気がします。あままこです。 今ネット上では、NHKのニュースサイトにキズナアイが登場し、その登場の仕方が問題あるのではないかとか、そうやって社会学者が「ポリコレ」を盾にいちゃもんをつけるのこそ問題だ、という…